掲載中の情報(詳細)

・投稿者名:北島智也

・渡航した国:オーストリア

・渡航の目的:EMBO Workshopへの参加

・渡航の時期と滞在した日数:2022年4月30日~5月16日(17日間)

・体験談
 4日間の学会参加のための滞在の予定でしたが、帰国前日のPCRでコロナ陽性が出て滞在期間が大きく延びてしまいました。体験談として共有します。
 オーストリアには3回のワクチン接種済みであれば事前検査無しで入国可能でした。ワクチン接種証明はスマホが対応していればすぐに取得できますが、対応していない機種も多いので注意が必要です。航空便としては、フィンエアで成田→ヘルシンキ→ウィーンと乗り継ぎました。ロシア上空を飛べないため、北極周りのルートとなり13時間かかります。日本の空港はがらがら、ヘルシンキとウィーンの空港は通常通りの人出に見えました。
 ウィーンでは空港や鉄道など公共の屋内ではFFP2マスクの着用が求められました。FFP2マスクは日本で通販から入手しましたが、一週間ほどかかりました。ホテルは通常運転で、朝食はバイキングでした。学会は基本的にマスク着用ですが、食事のときはマスクを外して交流します。食事はバイキングだったり、レストラン屋内(外の席もありましたが雨天でした)であったり、やはり通常運転でした。日本で生活しているよりは、感染のリスクは高いと言えます。
 私自身は、学会の最終日から喉に違和感があって最後のディナーは欠席しました。次の日のPCR検査で陽性が出てしまい、隔離生活に入ります。学会の秘書さんに連絡をとって、ウィーンでは旅行者は滞在先ホテルでの隔離10日間(ただし5日間以降の検査結果によってその時点で解除)と教えてもらいました。旅行保険に入っていたのが不幸中の幸いで、お医者さんに診てもらい今後を相談し、まずは5日間での解除と帰国を目指して帰国便を再予約。その時点では症状は喉くらいでしたが、2~3日目は発熱がありました。ホテルスタッフに朝食を部屋まで運んでもらい、その他の食事はデリバリーという生活が続きます。5日後にPCR検査を受けましたが、再度陽性。ただし、医者からはCt値が十分上がったということで、この時点でホテル部屋での厳密な隔離は解除されました。しかしながら陽性ということで帰国便には乗れず、職場指示での待機も続きます。次は10日後でのPCR検査を目指し、航空便を再々予約。10日後のPCR検査では、ようやく陰性が出ました。次の日の帰国便に乗り、入国時の抗原検査もクリアしてやっと帰国となりました。

 相当に運が悪かったと言うほかありませんが、このようなリスクはすべての人にあることも事実です。海外学術集会への参加の判断はリスクとベネフィットを天秤にかけることになります。ベネフィット面としては、やはり対面での学会は有意義で大変に楽しみました。分野の人に会って交流することができたのは貴重でした。招待演者はほとんど現地参加でした(個人的にはもっとも会いたかった人がバーチャル参加で残念でしたが)。バーチャル参加の人にとっては交流の機会はほぼ設定されておらず、欲求不満となったのではないかと想像します。現地参加の場合、リスクを減らす手段は自己防衛しかなく、例えば夕食などリスクの高い交流の機会は避けたうえで現地参加する、ということも考えられますが、それならバーチャルで良いということにもなるでしょう。リスクを減らすにも限界がありそうです。もし感染した場合には、旅行保険は助けになります。私の保険はコロナ感染での延泊代や帰国便変更にかかる費用もカバーするとされていたので、金銭面では一定の安心になりました(ただ、本当にどこまで保障してくれるのかは、ただいま申請中の結果が出てくるまで分かりませんが)。また、帰国が遅れるというリスクは本人や職場のみならず、家族の生活にも大きく関わるものとなります。海外学術集会に参加するか否かは、家族にもベネフィットとリスクを理解してもらった上での判断となることでしょう。

 

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