『Genes to Cells』へぜひ投稿を!

分子生物学会国際ジャーナル「Genes to Cells」編集長より現状報告と投稿のお願い

分子生物学会会員の皆様

学会の機関誌である『Genes to Cells』は国際誌として富澤純一先生が創刊以来12年がすでに経過いたしました。これまでに約1000編の原著論文及び70編のReview(総説)を刊行いたしまして、国際的にもよく知られた存在となっております。皆様がご承知のとおり、学会会費のなかにオンラインでの購読料が含まれています。ログインして自由に読む読者としてだけでなく、投稿・発表して著者として、また投稿論文のレフェリーやさらにはエディターの役割を会員の皆様には担っていただいております。そういうわけで本誌はひろく世界に向かっている面と、一方で学会会員に役立つ面の両方での存在意義が常に問われているわけです。このご案内は、編集長を富澤先生より引き継いでおりますわたくしが、会員の皆様に『Genes to Cells』の現状をお伝えし、そしてあわせて投稿のお願いをするのが目的です。

出版社が昨年Wiley-Blackwell社に変更になりまして、契約の見直しなどもあり、財政面での状況は著しく改善されました。今年度は編集などの運営費が黒字になることが予想されております。これまで学会の財政に多大の負担をかけておりましたが、今後本誌がより多くの人々に読まれそして引用され、本誌がますます発展いたしますと、学会が半分の持ち分を持つということで、財政面の寄与も大きくなり会費の中に含まれているオンライン購読が無料になるのも夢物語ではなくなります。ぜひ、会員の皆様にも「自分たちのジャーナル」として『Genes to Cells』 (https://onlinelibrary.wiley.com/journal/13652443) に関心をもって頂きたくぞんじます。なお学会の会員であるので無料で読むことが出来ますが、ログインのしかたなどは学会のホームページからお入りください。なお学会ホームページから入るようになっているHighwireの『Genes to Cells』の本誌についての情報はかなり古いものなのでご注意ください。

投稿論文の内容につきましては、『Genes』と『Cells』を広くとっていただきましたら、どのような分子生物学のトピックも含まれると思います。内容的にしっかりした、長い時間経過に耐えられるような論文内容がこれまで多く発表されてきました。時代のさきがけになるような先駆的な研究は大歓迎ですし、競争の激しい分野での研究論文も出来るだけ早く公表されるように効率的な編集業務をするべく努力をしております。また、論文投稿に際し、担当のEditorを指定されてもされなくても同様に審査されます。投稿経験のあるかたで、『Genes to Cells』についてのご不満、ご意見などがございましたら、わたくし宛にメール(eic@genestocells.jp)でぜひお知らせください。

ジャーナルの評価の一つであるインパクトファクターは現在3.5強です。わたくしたちはこれを5程度にすることを目標の一つにしております。実際には100回以上引用されている論文が多数あることも事実で、優れた論文を発表して見逃されるようなことは絶対にありません。もう一つの評価であるオンラインでの論文ファイルのダウンロード数ですが、『Genes to Cells』はSynergy (現・WILEY InterScience) とHighwireの2つのオンラインサイトで読むことが可能なのですが、Synergyのほうだけでも昨年2007年一年間に12万回の論文ファイルのダウンロードがありました。12年間の総発行論文数が1000であることを考慮すると『Genes to Cells』の論文がいかによく読まれているか、納得されるとおもわれます。2007年中のダウンロード数を細かく見ますと、2007年刊行の1−12月号について全部で3万回、10年も前の1998年の論文に対しても4千回以上もありました。一年間で100報程度の総論文数であることを考慮すると現在の『Genes to Cells』の世界においての読まれ方、アクセスのされかたの高さがご理解されるかと思います。この読まれ方の高さが、引用の高さに結びつくようにするのが、わたくしたちの目標の一つです。

次回論文を投稿されるときに、ぜひ『Genes to Cells』もぜひ一つの候補として発表の場を考えてください。学会の若手の研究者には『Genes to Cells』にぜひ親近感を抱いて頂いて、自分たちのジャーナルとして考えていただきたい、と願っております。原著論文、レビューどちらにおいても投稿を歓迎いたします。

この1月半ばよりOnline投稿サイトがバージョンアップし、従来に比べて投稿が著しく簡便になります。投稿手順につきましては、Genes to CellsのHP(https://mc.manuscriptcentral.com/gtc)にてご確認ください。論文のレフェリーをする場合のアクセスなども容易になります。

現在この雑誌の編集は、三人の編集アシスタントが主に業務を取り扱っておりまして、多くの日本人及び外国人のEditorの方たちにもご協力いただいております。『Genes to Cells』についてどのようなお尋ねにも対応しております。どうぞお気軽に質問などをしてください。メールアドレスは以下のとおりです。

Genes to Cells 編集室:office@genestocells.jp

それでは、皆様からのご投稿をお待ちいたしております。

2008年2月

Genes to Cells 編集長
柳田充弘
eic@genestocells.jp